update: 2014-01-27

 

マンサーナのブログ
 
 
藤井眞吾 コンサートシリーズ - 2014
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vol.85お正月 Happy New Year! 》● 1月25日(土)7時開演 会場/アートステージ 567

 

 

 アートステージで毎月コンサートをやるようになって、なんともう八年目になろうとしています。ギターが大好きな皆様、音楽が大好きな方々に、少しでも私の演奏で「楽しみ」をお伝えできればと言う一心でやってきましたから、最初は開催月毎の「季節の移り変わり」などに目を向ける余裕もありませんでした。 しばらく経つと、これが私にとって、生活の重要な一部であり、間違いなく季節や時間とともに寄り添っていく「行事のような物」であることを感じるようになって参りました。
  「お正月」というのは特に日本人にとっては大きな「行事」だと思います。雪国育ちの私にとっては、一層忘れ難い思いでに満ちあふれた記憶です。 このアートステージでのコンサートで「新年を迎える」と感じるようになって、ギターを弾くと言う事が、そして新年を迎えると言う事が、人格を持った「生き物」のように思われてきました。
 宮城道雄の名前や、「春の海」という彼の代表作は、我々日本人にとっては説明するまでもない、共通の音楽であると思っていたら、今の若い世代の多くはその音楽を聴いた経験もないし、「宮城道雄」という偉大な音楽家の名前も知らないのだそうです。 いっぽう「一月一日」という歌の作曲者が誰であるのかと言うのは、あまり一般的なことではありません。しかし私が小学生の頃までは、元旦にはまず学校に登校し、校長先生の新年の挨拶を拝聴し、この歌を全員で歌って帰宅すると言う「慣習」であったことすら、・・・世代や育った町によっても、共通の経験ではないようです。 これは明治政府が文部省唱歌を作り、教育勅語を制定した、いわゆる「戦前の歴史」と深く関わっている事です。私は私の音楽活動に政治的な物を介入させないと言う信条を持っていますが、私達の生活は政治やその歴史を無視して成り立つ物ではありません。 純粋に音楽家としての動機からこれらの音楽を演奏していますが、僻目(ひがめ)の人から見れば、私はなにかそういった理念を持った音楽家に見えるのかもしれないと言う、小さな危惧にも似た物を感じています。
 私は「人間は罪を犯す」けれども、「音楽には罪はない」と思います。音楽に罪を被せて歴史を隠蔽しようとするのは、人間のなす業です。 だとすれば音楽家はそれに立ち向かわなければいけないと、考えています。 やっと、私の「お正月」が明けました。本年もよろしくお願い申し上げます。 藤井眞吾

「野バラに寄す(E.マクダウェル/藤井眞吾編曲)」〜「森のスケッチ Op.51より第1番」の楽譜を進呈しました

program

1.ああ麗しき5月に(R.シューマン/Op.48-1)*
R.Schuman (1810 - 1856): Im wunderscho¨nen Monat Mai

2.マルボローの主題による変奏曲 Op.28(F.ソル)
F.Sor (1778 - 1839): Variations sur l’air : Malborough, Op.28

3.六つの練習曲(F.ソル)-セゴビア番号による
F.Sor(1778 - 1839) : 6 Estudios
- 第1番Lento (Andantino Op.6-8)
- 第2番Allegretto (Andante Op.35-13)
- 第3番Allegretto (Andante Allegro Op.6-2)
- 第4番Allegretto (Allegro Moderato Op.6-1)
- 第5番Moderato (Allegretto Op.35-22)
- 第6番Allegro grazioso (Moderato Op.35-17)

4.《春の海》(宮城道雄/藤井眞吾 編曲)* M.Miyagi (1894 - 1956); Haru no Umi

5.《パヴァーヌ》と《エスパニョレッタ》(G.サンス)*
G.Sanz (1640 - 1710): PAVANA y ESPANOLETA

6.四つの小品(F.タレガ)
F.Tarrega (1852 - 1909): 4 Obras para Guitarra
- 前奏曲 第3番 Preludio No.3
- マズルカ イ短調 Mazurka en La menor
- アラビア奇想曲 Capricho Arabe
- ワルツ ニ長調 Vals en Re

7.《野バラに寄す》「森のスケッチ Op.51より」(E.マクダウェル)*
E.MacDowell (1860 - 1908 1月23日): To a Wild Rose

8.前奏曲(J.S.バッハ/BWV998)と《一月一日》(上 真行)
J.S.Bach (1685 - 1750): Prelude & S.Ue (1851 - 1937): January 1st

(* 編曲 藤井眞吾)

●チケット/\3000  当日¥3500 4回券¥10000 6回券¥14000
●主催/ マンサーナ Manzana Tel.075-972-2834
●企画 /藤井眞吾/ http://homepage3.nifty.com/shingogt/
●会場/アートステージ567

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