update: 2016-09-20

 

マンサーナのブログ
 
 
藤井眞吾 コンサートシリーズ - 2016
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vol.114《 秋分 Autumnal Equinox》● 9月17日(土)7時開演 6時45分開場 会場/アートステージ 567

 

 

 

 

今年は武満徹氏が亡くなられて20年が経ちます。ギターをこよなく愛された武満さんは、ギタリストの荘村清志さんとの深い友情からいくつもの名作をギターのために作曲されましたが、1994年には荘村さんのデビュー25周年リサイタルの為に「エキノクス Equinox」という美しい小品を作曲されました。秋分を迎える今月はこの曲を中心にいくつかの記念すべき作品を中心にお聞き頂きます。藤井眞吾

program note

 「エキノクス Equinox」というのは、天文学的な観点から「昼と夜の時間が同じになる日」のことで、我が国での暦では「春分の日」と「秋分の日に」にあたります。今年の春分の日は「3月20日」でしたが、秋分の日は今月「9月22日」になるそうです。秋分の日は祝日になりますが、「国民の祝日に関する法律」によれば、この日は「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」日なのだそうですが、そもそもこの祝日は明治政府の時代に「秋季皇霊祭」として制定されたものなので、宇宙での、太陽をまわる地球の公転現象とは何の由縁もないことと言えるでしょう。

 武満徹さんによるギターのための「エキノクス Equinox」は1994年に荘村清志さんのために作曲されましたが、作曲家と演奏家と言う関係以上に深い信頼と友情で結ばれていたお二人の間でこのようなタイトルが与えられたのは、その年が荘村さんのデビュー25周年という「節目の」年であったと言うこともあるかもしれません。ただ、作曲者はその二年後に還らぬ人となり、その直前には「森の中で in the Woods」という三曲からなる名作をギターのために残していますが、その中の第2番が再び荘村清志さんに捧げられている事を思えば、その絆の深さを知る事ができます。これら二つの、まさに作曲者晩年の曲は音楽の性格や、筆致という点でも姉妹曲のように共通しています。偉大な音楽家が晩年、何を思っていたのか、そんなことを考えてしまいます。 (藤井眞吾:記/2016年9月17日)

 

 

program
1. アンダンテ(N.コスト)
 N. Coste (1805 - 1883): Andante, Op.39

2. 《秋の葉》より, 第11番(N.コスト)
 N. Coste (1805 - 1883): from “Feuilles d’automne”, No.11

3. 魔笛の主題による変奏曲(F.ソル)
 F. Sor (1778 - 1839); Variations sur l’air (Op.9)

4. アラビア奇想曲(F.タレガ)
 F. Ta´rrega (1852 - 1909); Capricho Arabe

5. スペイン舞曲 第11番《サンブラ》 (E.グラナドス/藤井眞吾 編)*
 E.Granados (1867 - 1916); Danza Espanola No.11, Zambra

6. トリプティコ(三連画) (A.ラウロ)
 
A. Lauro (1917 - 1986); TRIPTICO
 i.アルミーダ Armida
 ii.朝ぼらけ Madrugada
 iii.黒髪の少女 La Negra

7. 簡素な練習曲集より(L.ブローウェル)
 L. Brouwer (1939 - ); Estudios Sencillos

8. エキノクス (武満 徹)
 T. Takemitsu (1930 - 1996) ; EQUINOX

9. 武満 徹 二つの作品
 Two Songs by T. Takemitsu (1930 - 1996)
- ロンドンデリー・エアー Londonderry Air(武満 徹 編曲)
-小さな空 Small Sky (武満 徹/藤井眞吾 編曲) (*)プレゼント編曲

●チケット/\3000  当日¥3500 4回券¥10000 6回券¥14000
●主催/ マンサーナ Manzana Tel.075-972-2834
●企画 /藤井眞吾/ http://shingofujii.com/
●会場/アートステージ567

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