2016年はスペインの作曲家，E.グラナドスの没後100年、そして我が国の作曲家、武満徹さんの没後20年と言うことで、私もこのコンサートシリーズの中で二人の音楽家のことを色々と、改めて考えさせられました。今年一年間お聞き頂いた曲の中から、またこれまでにプレゼント編曲とした私の編曲作品の中からピックアップを中心にお聞きください。（藤井眞吾）

program note

　ビックリするような偶然というのはあるものです。このコンサートシリーズが100回目を迎えたのは昨年、2015年の7月の事でしたが、その日は家内の誕生日、そして私達の結婚記念日でした。そしてその前の月、つまり第99回目は私の誕生日でした。これは決して意図したわけではなく、まったくの偶然なのです。

　学生の頃に読んだ高木彬光の推理小説だったと思うのですが、犯人が異常なまでの数字に対する強迫観念を持っていると言う事を突き止め、それが緒となって事件を解決すると言う話があったのですが、そのことが私にはいつまでも気になっていました。それは一種の発達障害の場合にも見られる症状なのだそうですが、時々私も面白いなと思うのが、私の生活の中にある数字が意味も無く奇妙な一致を見せると言う事です。

　このコンサートシリーズが今年は・・・
　　第115回＝10月15日
　　第116回＝11月26日
　　第117回＝12月17日

　・・・そして来年の第1回目は・・・
　　第118回＝1月28日

・・・まあ、それだけの事なのですが。今年一年間ありがとうございました、来年もどうぞよろしく皆様と此処、アートステージでお会いできる事を心より願っております。 （藤井眞吾：記／2016年12月17日）

program●
1. アンダンティーノとワルツ（F.ソル）
F. Sor (1778 - 1839); Andantino et Walzer (Op.32)

2. 三つの練習曲（F.ソル）
F. Sor (1778 - 1839); Three Studies
　- 練習曲 ハ長調 Andantino (Op.6-8)
　- 練習曲 ロ短調《月光》 Allegretto (Op.35-22)
　- 練習曲 二長調 《夢》Moderato (Op.35-17)

3. 《エンデチャとオレムス》＆ 《アラビア奇想曲》（F.タレガ）
F. Ta´rrega (1852 - 1909); 《Endacha y Oremusu》 y 《Capricho Arabe》

4. 前奏曲、マズルカと練習曲（F.タレガ）
F. Ta´rrega (1852 - 1909); Preludios, Mazurcas y Estudios
　- 練習曲 ハ長調 ＆ マズルカ ハ長調《夢》
　- 前奏曲 イ短調、 前奏曲 イ長調、前奏曲 ニ長調
　- 練習曲 ト長調 ＆ マズルカ ホ短調《アデリータ》
　- 練習曲 ロ長調 ＆ プリューダンによる練習曲 ホ短調

5. 《春の小川》による練習曲（藤井眞吾）
S. Fujii (1954 - ); Study after “Spring Brook”

6. 10の簡素な練習曲（L.ブローウェル）
L. Brouwer (1939 - ); Estudios Sencillos

7. 《12の歌》より（武満徹 編曲）
Three Songs arranged by T. Takemitsu (1930 - 1996)
　- オーバー・ザ・レインボー Over the Rainbow
　- イエスタデイYesterday
　- シークレット・ラブ Secret Love

8. 二つのスペイン舞曲（E.グラナドス／藤井眞吾 編）
E.Granados (1867 - 1916); Danzas Espanolas
　- スペイン舞曲 第2番 Oriental
　- スペイン舞曲 第5番 Andaluza

使用楽器 guitar：三浦隆志 Takashi Miura (1989)

●チケット/\3000 　当日￥3500　4回券￥10000　6回券￥14000
●主催/ マンサーナ Manzana Tel.075-972-2834
●企画 /藤井眞吾/ http://shingofujii.com/
●会場/アートステージ567