update: 2010-10-22

 

マンサーナのブログ
 
 
藤井眞吾 コンサートシリーズ - 2010
これまでのコンサート 2009 2008 2007 2006
vol.41《アンサンブルの醍醐味》 2月20日(土)7時開演  NIJO poco a poco HALL

 

 


 現在は「独奏楽器」の代名詞と言っても良いクラシックギターですが、実は数百年前までさかのぼってギターの役割を見てみると、一人歩きをするようになったのはせいぜい百数十年前まで、すなわち19世紀のクラシックの時代からであって、それ以前はもっぱら室内楽の中での伴奏者、バロック時代は通奏低音の主役でした。親戚に当たるリュートはリュート同士による合奏も盛んでしたし、19世紀初頭に活躍したM.ジュリアーニにはギターの二重奏や、フルート、ヴァイオリン、ピアノなどとの室内楽曲も数々あります。

 私はギターによるアンサンブルは小編成のものも、大編成のもの大好きです。その面白さは同族、同質の楽器同士でありながら、弾き手によって音色の違いや、音楽の質まで違って聞こえてくると言う多様性、そしてそれらが重なりあった時の繊細な音楽の変化にあると思っています。本日演奏する「フォリア」は有名な古いスペイン舞曲ですが、10年くらい前に学生のための指揮法教材として作曲した短い変奏曲です。「紺碧の舞曲」はおそらく私の作品の中で、最も良く知られた曲のひとつとなりました。「三つの断章 Fragmentos」は昨年の東京での演奏会のために書いたものです。「River Run」は2004年に友人のギタリスト三人のリサイタルのために書いたものです。少し野心的な試みをしています。

 今夜その他に演奏する曲は大作曲家、F.Sor や偉大な J.S.Bach の音楽です。彼らの音楽と私の作品を並列するのは、はなはだ躊躇するところでありますが、音楽の自由さや多彩さを皆様にお楽しみ頂ければと、考えております。本日の音楽会のために協力して下さった、お二人のギタリスト、松岡滋さんと岩崎慎一さんに心より感謝申し上げます。 (藤井眞吾/2010年2月19日)

program
1.フォリアの変奏曲〜ギター三重奏(藤井眞吾)
   S.Fujii: Variations on Folia for Guitar Trio

2. 六つのワルツ〜二つのギターのための Op.44-bis(F.ソル)
   F.Sor; Six Valses pour deux Guitares, Op.44-bis

3. 三つの断章〜二つのギターのための(藤井眞吾)
   S.Fujii (2009); Tres Fragmentos para dos guitarras
   1. Allegro con moto /2. Andante con calma /3. Allegro con fuerza

4.トリオ・ソナタ BWV527(J.S.バッハ)
   J.S.Bach: TRIO SONATA, BWV527
   1. Andante /2. Adagio e dolce /3. Vivace

5. 小嬉遊曲 第3番Op.61-3(F.ソル)
   F.Sor; Petit Divertissement, Op.61

6.紺碧の舞曲〜二つのギターのための(藤井眞吾)
   S.Fujii (2002); Danse d'Azur pour deux guitarres Prologue - Danse

7.《はじまりの音楽》より〜三重奏版(藤井眞吾)
   S.Fujii (2009); from メThe Dawn of Music (Trio version)
    1. さくら Sakura
    2. かごめ Kagome
    3. お正月 Osyougatsu

8. リバー・ラン(藤井眞吾)
   S.Fujii (2004); River Run for three guitars

 

●チケット/前売\3000  当日¥3500
●主催/ マンサーナ Manzana Tel.075-972-2834
●企画 /藤井眞吾/ http://homepage3.nifty.com/shingogt/
●会場/NIJO poco a poco HALL

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