update: 2011-10-10

 

マンサーナのブログ
 
 
藤井眞吾 コンサートシリーズ - 2011
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vol.51《 Gifts from Baroque  バロックからの贈り物》2月26日(土)7時開演  

 

 

 

様々な楽曲形式、特に器楽曲の数々は17世紀のバロック時代にその形をなし、後の時代に発展します。今回は、リュートの名手ヴァイス、チェンバロの名手スカルラッティ、そしてバロックの大家バッハの作品を中心に、ギターのレパートリーに見る様々な器楽曲をお聴きいただきます。(藤井眞吾/1月)

プログラムノート
18世紀のバロック音楽は、19世紀古典派や20世紀の音 楽は勿論のこと、広い意味でのクラシック音楽にとって、大き な影響を与えています。経済的に大きな力を持っていたルネ サンス時代のイタリアやスペインの音楽は時を経て、フラン スやドイツへと引き継がれます。特に器楽のための作品で は、各国の民族舞曲をポプリのように集めた「組曲」という形 が流行し、スペイン風とかフランス風、そしてイタリア風やドイ ツ風と言う「スタイルの変化」を楽しみ始めました。また音楽 のあり方、あるいは作曲の方法としての「通奏低音」という考 え方はバロックの時代に確立し、そして現在に至るまでそれ は引き継がれていると言えるでしょう。

 本日演奏するバロック時代の作品は、バッハ、ヴァイス、ス カルラッティーという殆ど同じ時代、いわゆる後期バロックに 活躍した人達ですが、彼らの作品は「バロック時代」という博 物館の陳列物ではなく、現代の私達のとって今もなお輝く宝 石の数々であります。リュートの名手Weiss の作品はバロッ クリュートの音楽として最高峰の完成を見せていますし、そ れは後のギター音楽に引き継がれています。バッハその作品 を通じて作曲の無限なる可能性を示し、スカルラッティーは 鍵盤音楽の可能性、そして作曲のあらゆる自由さを示しました。20世紀の作曲家、F.Burkhart の「パッサカリア」はその 基本は全くバロック時代の手法に基づいていると言えます し、ソルの「嬉遊曲」はバロック時代の器楽音楽の流れを汲 んでいます。イタリアのギタリスト、M.ジュリアーニのギター曲 は、同国の作曲家スカルラッティー同様に、新しいギター音 楽の方向、そして自由な音楽を私達に残してくれたと、私は考 えています。

 バロック音楽が私達に残した物は簡単には語りきれる物 ではありませんが、その少しでも感じてて頂けるなら、という のが、本日の狙いです。 (藤井眞吾/2011年2月26日)

program
1.前奏曲 BWV998(J.S.バッハ)  
J.S.Bach; Prelude BWV998

2.パッサカリア(S.L.ヴァイス)  
S.L.Weiss; Passagaille

3.ソナタ K.380 (D.スカルラッティ)  
D.Scarlatti; Sonata K.380

4.嬉遊曲 第一番 作品一(F.ソル)  
F.Sor; Six Divertissements, Op.1
   1.Andante in G, 3/4
   2.Waltz in G, 3/8
   3.Larghetto in D, 6/8
   4.Andante in C, 3/4
   5.Theme et variations in C, 2/4
   6.Marcia in F, 4/4

5.ソナチネ Op.71-2(M.ジュリアーニ)  
M.Giuliani; Sonatine, Op.71-2
   1.Andantino espressivo
   2.Andantino grazioso
   3.Allegretto con brio

6.パッサカリア(F.ブルックハルト)
  F.Burkhart; Passacaglia (1940)

7.サラバンドとブーレ(J.S.バッハ)  
J.S.Bach; Sarabande und Double, BWV1002
   1.Sarabande - Double
   2.Tempo di Borea - Double

●チケット/前売\3000  当日¥3500 4回券¥10000 6回券¥14000
●主催/ マンサーナ Manzana Tel.075-972-2834
●企画 /藤井眞吾/ http://homepage3.nifty.com/shingogt/
●会場/アートステージ567

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