インタビュー(1)
・・・あれから4年
マンサーナ:もうすぐ京都でのリサイタルですが、前回から何年たちますでしょうか?
益田正洋:2006年2月以来なのでちょうど4年になります。ちょうど全国ツアーの真っ只中で、京都が3公演目でした。控え室で非常に緊張していたのを覚えています。その時たまたま連絡してきた生徒さんに、「先生の身代わりに緊張してあげます!」と言われて、少し気が楽になった、、、なんてこともありましたね。
マンサーナ:その間の、益田さんご自身での一番大きな変化というと何でしょうか?
益田正洋: 30歳代に突入したことでしょうか(笑)自分自身ではあまり変化を感じてはいないんですが、最近知人に、そろそろ「若手ギタリストは卒業かな」なんて言われちゃいましたけど・・・まだまだ演奏に対する意欲や情熱は4年前と全く変わってないですよ!
あとはメインで使っている楽器が変わったことですね。4年前は日本人製作家のものを使っていましたが、現在はJ.L.ロマニリョスです。立体的な響きが作りやすく、とても気に入っています。演奏家にとって、使用楽器を変えることは非常に勇気のいることだし、そういう意味では最も大きな変化と言えると思います。
マンサーナ:そういったことも今回のプログラムに反映されているのでしょうか?
益田正洋:ロマニリョスのおかげで、全体を通しての音作りに気配りが出来るようになったと思います。そういう意味では今回は(前回プログラムよりも)ヴァラエティに富んだ選曲が出来たのではないかと思います。特に緩叙楽章での和音の響かせ方やフレーズのつながりなど、自分自身のイメージに近い音が出せるようになってきたと思います。
・・・続き
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