2013年から2014年にかけて、毎回プログラムの中から私が編曲した作品をプレゼントして参りました。演奏会へお出で頂いた皆様へのささやかな「贈り物」ですが、私達が普段何気なく聞いている作品の中にも、作曲者が心を込めた贈り物のような、優しく、そして愛情に溢れた作品があります。2014年の最後は、そんなギター曲、そして私の編曲作品をお聞きください。(藤井眞吾)
program note
アートステージでのコンサートシリーズ、2014年も本日で最後となりました。今年演奏した曲を振り返ってみたら「ああ、こんな曲も弾いていたんだ!」という事が沢山あり、どれもが随分以前の出来事のように感じられました。「プレゼント編曲」という企画をスタートしてから、まる2年になるのですが、これは案外、自分でも楽しくやっています。途中で、しんどくなるかな、とも思いましたが、今のところはそんなこともありません。 今日は、今年1年間のプレゼント編曲から、ご希望の一曲を進呈すると言う「特別企画」をやってみたのですが、期待以上に「あれが欲しい!」とすぐに予約を下さった方が何名かいらして、私としては大変嬉しく思っている次第です。何の脈絡も無く、そのつどそのつどテーマに沿った選曲の中から、必要に応じて新たに編曲したり、あるいは既に編曲したものを「プレゼント編曲」としているわけですが、今回もう一度見返してみると、それぞれの曲に編曲した時の「壮大な夢」が発見されて、今は「編曲者」としてではなく、「演奏者」として楽譜を眺め、新たな喜びを味わっています。思えば私達は、過去の偉大な音楽家達からの数々の「贈り物」を享受しているわけですが、それらに比肩して私のプレゼント編曲を「贈り物」と称し、皆様に進呈する事ははなはだおこがましい事かもしれません。そんな傲慢を覚悟の上で、しかしこのコンサートや、プレゼント編曲が、皆様にとって、ささやかな楽しみとなればと願って止みません。 藤井眞吾(2014/12/19)
今月の「プレゼント編曲」は、「・・・あのときの演奏会聞きに行けなかったな〜、その時のプレゼント編曲も欲しかったな〜!」という方のために、今年一年間の編曲の中からご希望の1曲を進呈するという特別企画です。今年は「9曲(以下参照)」をプレゼント編曲とさせて頂きましたが、これら9曲の中から1曲をお選び頂きました。
No.1 ● 野バラに寄す(E.マクダウェル)
E.MacDowell : To a Wild Rose
[第85回《お正月 Happy New Year! 》1月25日・土 ]
No.2 ●《メヌエット》〜無伴奏チェロ組曲第2番から(J.S.バッハ)
J.S.Bach : from Cello Suite No.2, BWV1008 Menuet I & II
[第86回《2番目の音楽 2nd Music 》2月22日・土 ]
No.3 ●スペイン舞曲 第5番《アンダルーサ》(E.グラナドス)
E.Granados ; Danza espanola No.5 - Andaluza
[第87回《再会 A Reunion 》3月15日・土 ]
No.4 ●《春の小川》による練習曲(藤井眞吾)
S.Fujii : Study on 《 Haru no Ogawa 》
[第88回《さくら Cherry Blossoms 》4月19日・土 ]
No.5 ●夜と夢(F.シューベルト)
F.Schubert : Nacht und Tra¨ume Op.43-2(D.827)
[第89回《小さな夢 peu de re^ve 》5月17日・土 ]
No.6 ● エスパニョレッタ(G.サンス)
G.Sanz : ESPANOLETA
[第90回《生誕 Birth 》6月21日・土 ]
No.7 ●サラバンド BWV1002(J.S.バッハ)
J.S.Bach ; Sarabanda − Double
[第91回《変容 metamorphosis 》7月26日・土 ]
No.8 ●悲しみに沈む女(E.グラナドス)
E.Granados ; La Maja Dolorosa
[第92回《西班牙 Espana 》9月27日・土]
No.9 ●入江のざわめき(I.アルベニス)
I.Albeniz ; Rumnores de Caleta (Malaguena)
[第93回《旅の想い出 Recuerdos de Viaje 》11月29日・土 ]
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